【空き家活用事例①】南北に抜ける路地のある古民家

地元を離れ、首都圏でお住まいの家主さん。
高校生まで暮らしていた実家建物も、お母さまの他界により空き家に。
思い出の詰まった実家建物を、何か利活用できないか・・・と、
思い出の品々の整理・処分をはじめようとしていた時、市民有志グループに出会う。
平成29年度からは、空き家の利活用を進める「つなぐつむぐ会」が関わることになり、
止まっていた時はゆっくりと動き出した。

 
親から引き継いだ思い出の詰まった実家を何か利活用できないかと悩んでいました。
とりあえず夫婦で、建物に残った思い出の品々を、少しずつ整理・処分しようと決めました。
そんな時、近所の方の紹介で、市民有志グループ「まちなか探検隊」に出会いました。
不用品の処分、室内掃除、草刈りなど・・・
どれも大変でしたがたくさんのボランティアの方々に助けられ、見違えるほどの状態となりました。
 

 
石蔵での上映会以降、映画のロケ地やアート作品等の展示会場、
古民家カフェイベントの会場として活用されるようになり、
物置だった建物も、大学地域連携プロジェクトの実習の場となっています。
建物の管理やイベントのサポートは「つなぐつむぐ会」の協力をいただいています。
 
古い建物の良さを大切にし、木造の建物が生きるように建具をアルミサッシに変えることなく
昔のままで維持してきました。ゆらぎ硝子も建物の味になっています。
庭には母屋の屋根を超える松の木があり、定期的な剪定も長い間続けてきました。
二階から臨むその枝振りは圧巻です。秋にはもみじの紅葉も楽しめます。
 

 
今は足利から離れ暮らしているので、家財の整理・処分に来られるのは週末だけ。
二人ではなかなか進みませんでした。
そんな時、市民有志のみなさんに手伝っていただきました。
作業後のBBQなども思い出です。
 

 
普段足利にいないので、イベントやロケなどの相談をいただいても内覧など対応が難しい状況でしたが、
つなぐつむぐ会の協力をいただくことで、さまざまなイベントで活用していただいてます。
 

 
イベントなどを通し、来場いただいた方々から「建物や庭などとても趣があって素敵ですね!」
などと声かけていただき非常にうれしく思います。
また、活動を通して多くの方とめぐり会うことが出来ました。
 
今後は・・・
イベントなどでの利用だけでなく、建物、庭の趣を大事に長期的に借りてくれる方が見つかったらと思っています。
 
 
◆場所 通3丁目
◆用途 
(旧)糸商(商店・自宅)
(新)母屋→イベントスペース「草心庵 Soushin-an」
   蔵→大谷石の蔵
   物置→くるみ亭
◆建築年 昭和11年
◆改修箇所 家財処分、掃除のみ
◆ポイント 建物の歴史を活かす。街なかの古民家。
◆その他 「つなぐつむぐ会」に建物管理を委託